【書評】極(エッシェンシャル)アウトプット/アウトプット大全との比較あり【読書感想文】

極(エッシェンシャル)アウトプットとは、著者樺沢紫苑(@kabasawa)が送る学生版アウトプット大全です。前作のアウトプット大全はビジネスマン向けの内容でした。

そこで今回は極(エッシェンシャル)アウトプットの感想と合わせて、前作アウトプット大全で何か違いがあるのかどうか検証してみます。

目次

極(エッシェンシャル)アウトプットの概要

全5章で構成されています。

  • アウトプットの定義
  • コミュニケーション下手の対処法
  • 話す
  • 書く
  • 行動する

おすすめの読み方としては、第一章の単語の定義コーナは先に読みましょう。単語の定義が分かっている前提で話が進みます。

その他の部分は章ごとに明確なつながりが確認できなかったので、読む気になれない部分は後回しでも構わないでしょう。

第一章のアウトプットの定義説明ではアウトプットの基本法則4つを定義しています。

  1. 運動性記憶は忘れにくい
  2. 繰り返し使う情報は記憶される
  3. インプットとアウトプットの理想は3:7
  4. フィードバックで自己成長が加速

インプット→アウトプット→フィードバックを怠らずにやりましょうというのが全ての章に共通する結論です。

極(エッシェンシャル)アウトプットの感想

アウトプット大全が発売されたのは2018年8月3日。

この当時は今ほどアウトプットの単語はネット界隈でも見かけませんでしたが、このアウトプット大全をきっかけに色んな人が口酸っぱく言うようになったと思います。

実際グーグルトレンドを見ると徐々にじわじわと検索件数は増えているようです。(グラフ参照)

それでは以下章ごとに感想をまとめました。

第1章 アウトプットってなんだろう

アウトプットとインプットの違いから始め、いろいろ定義されています。

アウトプット大全読破した方ならこの部分は流し見で十分。

インプットとは入力を意味する言葉で、単語のイメージ通り「読む」「聞く」「見る」です。

学生なら授業を受ける、先生や友達の話を聞く、テレビや映画を観る、教科書や本を読むといった行為です。

反対にアウトプットとは「出力」を意味する言葉で、「話す」「書く」「行動する」を意味します。

学生であれば友達と話す、授業の板書をノートに取る、ノートをまとめる、作文を書く、自分の思いや考えを発表する、問題集を解く、テストを受ける、友達と教え合うなどとたくさんありますね。

それでインプットとアウトプットを行って何が得られるのかというと現実世界に影響を与えます。

例えばあるドラマを見た子が、ドラマの感想を友達に話すシチュエーションを思い浮かべてください。

友達もドラマを見ていれば話が盛り上がり、話すことで情報が整理され記憶に強く残ります。

インプットも大事ですがアウトプットして初めて現実に影響が出るとわかったので、インプットよりもアウトプットを大事にしましょうと説いています。

さらに細かくアウトプットの基本法則が書かれていますが割愛。

第2章 コミュニケーション下手は克服できる

コミュニケーション下手の克服方法を書いています。

  1. 人前で話すのが苦手→場数を踏んでいないから。数をこなせ
  2. 悪い予測ばかりして話すことに戸惑う→失敗を考えるより物事のいい点悪い点両方考える
  3. 自身が持てない→大きな成功ではなく小さな成功(プチ成功)をたくさん積み上げる

アウトプットしようと言っているわけですが注意点としては、アウトプットする際は自分の好きなジャンルを小規模で始めましょう。

好きなことなら続きやすく習慣化しやすいからです。補足として以下2点があります。

  1. 学校や家以外の第三の居場所を作る
  2. 人と比べない

学校や家以外の第三の居場所を作ることを推奨しています。

毎日学校と家を往復していて、どちらかあるいは両方で居場所のない状態だったら、全世界から否定されたような絶望を感じてしまうかもしれません。

第三の居場所を作ることによって、自分の居場所を見つけて精神的に救われるかもしれません

プチ成功を納めていく過程で他人と自分を比べてはいけません。

人と比べている限り自信を持てないからです。

比べるなら過去の自分と比べましょう。

そうすれば少しは成長している部分を見つけられますし、自分をほめることもできます。

第3章 話す

「話す」アウトプットは難しいです。試しに視聴したアニメ1話分を人に伝えてみるといいでしょう。

私はオタクなのでアニメをよく見るのですが、アニメを見ない人に作品概要を説明したら「よく分からない」と言われました。

自己紹介の攻略方法

第3章ではまず自己紹介の攻略方法について説いています。自己紹介を成功させるポイントは5つ。

  1. 他者と差別化できるポイントを盛り込む
  2. 数字を盛り込む
  3. 練習する
  4. 大きな声でハッキリ話す
  5. 笑顔で話す

嘘をつく必要はありませんが、自分を有利に見せるにはうそにならない程度に話を盛るといいでしょう。

具体的な数値を掲げるとすごいと思われ印象に残りやすいです。

テクニックだけ備えても意味がりませんのでカンペを作ったら声に出してもいいし黙読だけでもいいので何度も練習しましょう。

本番は笑顔を作り大きな声でハッキリ話せばOKです。

メモを活用する

人前で話す時にはカンペを事前に用意しましょう。

カンペには自分の言いたい内容を書いておけば、いざ頭が真っ白になった時に確認することができ落ち着きを取り戻せるのです。

メモは発言する以外にも記録に残す意味でも使われます。

人間は3つのことを言おうとするとパニックになる傾向があるようで、それが緊張して言葉を発せない状態につながるのです。

ですから何か思いついたときは、すぐにメモを書くことが大事です。そうすると脳の情報処理が追いつき、パニックを軽減できます。

予行練習をする

セミナーなど長時間しゃべる場合は、原稿を書いたらそれを読みながら話す練習が必要です。

短いものなら予行練習中に覚えられるかもしれません。

特に重要なセミナーの場合は可能な限り家族や友人などを観客と見立てながら予行練習を行うといいでしょう。

観客役には良い点悪い点両方指摘してもらい、さらに練習を重ねます。

フィードバックをもらい、さらに完成度を高めるため練習を重ねていけば自信が持てるようになります。

本章では元アナウンサーの丸川珠代さんの例が紹介されていました。

彼女はアナウンサー時代、ビートたけしのTVタックルで次のコーナーに場面が変わる間の15秒間を埋めるよう任されていたそうです。

経った15秒の間を埋めるのに、彼女は本番10分前にスタジオへ入り、隅っこで15秒間のフレーズを何度も練習していたとのこと。

たった15秒ですら照っていた練習をするのですから、プロは違うなと気づきました。

この例を受けて著者の樺沢氏はプロ意識について語っています。

見えないところで圧倒的に練習し、「できる」のは当然で「さらに上手くできる」ように、練習や準備に手を抜かない。それが本当のプロです。

位置No.712/2186 「極アウトプット」

樺沢先生もセミナー用の資料を作ったら頭の中でリハーサルを行い、ここはこう話すと決めているそうです。準備を怠りません。

それでは一般人はどうでしょう。一般人は資料作成に時間がかかりすぎて練習にまで行き着ないことが多いです。

自信がない人ほど予行練習に力を入れましょう。

緊張はチャンス

緊張すると頭が真っ白になりまともにしゃべれなかった経験をした人はいると思います。

緊張してもいいことがなさそうに見えますがそうでもないと伝えています。

緊張すると脳内にノルアドレナリンが分泌され脳が活性化・集中できる状態になり、適度な緊張は高パフォーマンスを発揮できるのです。

緊張はチャンスだと言われても緊張しすぎて動けなくなってしまったら意味がありません。

体が動けなくなってしまったら「姿勢」「笑顔」「アイコンタクト」の3つを意識するといいでしょう。

特に姿勢が大切で、姿勢を正すことで感情を制御するセロトニンという脳内物質が分泌され次第に落ち着きを取り戻せるそうです。

笑顔もセロトニンとドーパミン、エンドルフィンといった脳の交感神経を活性化させる効果がありますのでぜひ実践してみましょう。

緊張をほぐす他の要因として、観客席に目を向ける方法があります。自分を観察するよりも観客である他人を観察する方が緊張が消えます。

最後のアドバイスは、原稿を一語一句そのまま伝える必要はありません。キーワードになる部分を強い仮伝えましょう。

ノルアドレナリンを簡単に言えば、脳を活性化する効果があります。

具体的にはノルアドレナリンが交感神経の情報伝達物質として放出されると、交感神経の活動が高まります。

その結果、血圧や心拍数が上がり、体を活動に適した状態(高パフォーマンス)にしてくれます。

参考:ノルアドレナリン / ノルエピネフリン(のるあどれなりん / のるえぴねふりん)

面接はQ&Aで乗り切る

面接を乗り切るコツは、面接で聞かれそうな質問に対して回答をまとめておくことです。

最低でも10問、よくある質問として30問、大切な面接に対しては100問をQ&A集を作っておくと万全です。

著者樺沢氏はこの法則を「10・30・100の法則」と命名しています。

そして必ず紙に書いて、声に出して練習しましょう。感覚的に練習の時点で100%の出来なら本番で80~90%の成果が出るそうです。

本番で100%の出来にしたいのなら、練習の時点で120%の出来に強いましょう。

言語的/非言語的コミュニケーションの両方で

言語的/非言語的コミュニケーションはどちらもコミュニケーションには欠かせません。具体的には以下の通りです。

  • 言語的コミュニケーションとは「言葉の内容意味」「文字情報」
  • 非言語的コミュニケーションとは言葉以外のコミュニケーション。人が醸し出す態度全てのこと。

非言語的コミュニケーションの例を挙げると話し方、口調、ジェスチャー、しぐさ、表情、姿勢などが挙げられます。

相手の顔色をうかがって態度に出さないとわからないままです。

また相手からしても言葉や態度で示してくれないと、何を考えているのかわからずコミュニケーションが取りづらいです。

「ポジティブ」に話すとうまくいく

大人数だけでなく少人数でしゃべる場合もポジティブに話すことを意識しましょう。

ノースカロライナ大学の研究チームが行った職場におけるポジティブとネガティブの比率を調べました。

その結果普段からポジティブな言葉が多いチームは、ネガティブの言葉が多いチームよりも職場の雰囲気がいいのはもちろん成績もよかったそうです。

ポジティブな言葉が多いチームではポジティブ:ネガティブ=3:1の比率と結果が出ました。

この結果から、私たちの間でもポジティブな言葉はネガティブな言葉の3倍以上は言うと雰囲気も成績もよくなるでしょう

悪口は言わない

悪口を言うということはアウトプットしていることです。

「話す」という行為は行動的記憶なので記憶に定着しやすいです。

結果、悪口を言うと自分自身の脳と健康にダメージを与えるため良いことがありません。

どうしても悪口を言いたい場合は1度吐き出したらそれで終わりにしましょう。

不安は「大丈夫!」でカバー

人は自己肯定感を高めると自信が持てると言われています。

その手法の一つに今の自分をこと、と説いています。

ハーバード大学の教授が不安に関する研究のためとある実験をしました。

内容は数学の問題を解いてもらう前にあるグループにはポジティブな言葉を、もう片方のグループにはネガティブな言葉を発するようにしました。

するとネガティブを発したグループよりもポジティブを発したグループの方が、8%も数学の問題を解けたと言われています。

この実験の成果から、人間はポジティブな言葉を発するだけで成績やスポーツの結果がうまくいくことがわかりました。

こんな簡単なことで成績が上がるのなら楽なことはありませんね。

「打ち明ける」効果

悩みを解決するには2通りあります。

  • 自力で解決する
  • 悩みを打ち明けて別の対策を取る

自力で解決しない場合、他人へ相談する必要があるのですが、深刻な場合は中々話し出しにくいものがあります。

最悪なパターンは誰にも頼らないでいたら再起不能になってしまったパターン。

周りも心配しますし、なにより自分に対してストレスが溜まるので極力避けましょう。

それよりもさっさと打ち明けて解決策を探す方が効率がいいですよね。

打ち明けることによって得られるメリットは

  • ガス抜きになる
  • 順序立てて打ち明けることにより、自分の中の問題が整理されていく
  • 次第に解決策を見出すことができる

打ち明けることにより得られるメリットを知れば、あなたもそんなに悩まなくて済みます。

「本音を語る」と人間関係は深まる

日本人には「人に弱さを見せる=恥」と思う人がいます。

しかし本音や弱さを見せることによって、人間関係が深まります

心理学でよく話題になる「自己開示の返報性」という概念があります。

自分から自己開示をすれば相手も心を開いてくれるのです。

専門家に相談する

日本には相談するという習慣があまり根付いていません。

悩みを1人で抱えていても解決しないので、適度に悩んだらさっさと誰が専門家に頼みましょう。

「ありがとう」は魔法の言葉

「ありがとう」と感謝を伝えると幸福物質と呼ばれるドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンなどが脳内に分泌されます。

アメリカのイリオイ大学の研究によれば感謝やポジティブな感情が多い人ほど9年以上長生きすることがわかっています。

さらに長生きする機能は、「ありがとう」と言われた方にも効果が発揮されると言われています。

自分も相手も幸せになれるのなら、感謝をしない理由はありません。

自分を成長させる「ごめんなさい」の言い方

大抵の場合、どちらか100%が悪いわけではありません。

自分が悪いと思った点を謝るといいでしょう。

自分の悪い点だけ謝るならハードルは高くありません。

謝ることで得られるものはなんでしょうか。一つは人間関係を回復させること、もう一つは自分自身のフィードバックです。

失敗してしまった原因を突き止めて次に活かしましょう。

そうすることで感情と事実を切り分けるトレーニングにもなります

フィードバックをする時は良かったことも合わせて行いましょう。

フィードバックをすることで、失敗を経験に変えられます。

フィードバックの基本的な方法を示しています。

  • 悪かった点を3つ書き出す
  • 良かった点を3つ書き出す
  • 今後するべきこと、修正点、改善点を3つ書き出す

なぜ3つなのかというと、作者の好きな3点絞り出し作戦でもあり、人間はいくつも覚えていられないという習性もあります。

感想・ご意見・情報提供お待ちしております(^^)

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    2件のコメント

    ランキングからきました。
    アウトプットって大切ですよね。
    ありがとうございました。

    アウトプットを極めたら樺沢さんのように元気な50代になることは間違いありませんね。

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